こんにちは。リヴェルニーお菓子店、運営者のあきらです。

2025年のクリスマスは水曜日ですね。週の真ん中という平日クリスマスのため、今年は仕事終わりにふたりで自宅でゆっくり過ごす計画を立てている方も多いのではないでしょうか。そんな中で頭を悩ませるのが、ケーキのサイズ選びです。大きすぎると平日の夜には重たいし、かといってコンビニのカットケーキだけでは少し寂しい。そんな「ちょうどいいサイズ」を探しているあなたに朗報です。実は今年のクリスマスケーキ市場は、ふたり用（2人用）のラインナップがかつてないほど充実している当たり年なんです。予約必須の有名ブランドから、仕事帰りにサッと受け取れるコンビニの限定品、そして遠方の名店からお取り寄せできる絶品冷凍ケーキまで、選択肢は無限大に広がっています。でも、いざ選ぼうとすると「3号と4号の違いって具体的にどれくらい？」「冷凍ケーキって本当に美味しいの？」と迷ってしまうこともありますよね。そこで今回は、お菓子屋の視点から、ふたりで食べるのにぴったりなケーキの選び方と最新トレンドを、徹底的に深掘りして解説します。

• 2025年のトレンド「ミニョン（小さくて可愛い）」ケーキの魅力
• 3号・4号・3.5号など、ふたりで食べきれるサイズの正解
• コンビニ、シャトレーゼ、百貨店、通販のメリットとデメリット比較
• 予約なしでも買える？当日の店頭販売のリスクと回避策

2025年のクリスマスケーキふたり用は「ミニョン」と「冷凍」が鍵！

今年のクリスマスケーキ市場全体を見渡すと、「ふたり用」というカテゴリが、単なる「大きいケーキの縮小版」や「予算を抑えるための代替品」という位置づけから脱却し、「小さくて贅沢なメインストリーム」へと進化していることに気づきます。まずは、今年のケーキ選びで絶対に外せないトレンドキーワードと、失敗しないための基礎知識をしっかり整理しておきましょう。

【人気】クリスマスケーキふたり用の最新トレンドは「小さめ高級」

これまでは「ふたり用＝ショートケーキのカット買い」で済ませていた方も多いかもしれません。しかし、2025年はその常識が変わりつつあります。ケーキ専門通販大手のCake.jpなどが発表している2025年のトレンドキーワードには、「ミニョン（小さくて愛らしい）」や「リュク映え（ラグジュアリー＋映え）」という言葉が並んでいます。

「ミニョン」とは、フランス語で「上品で可愛らしい」という意味。つまり、サイズは3号（直径9cm）や4号（直径12cm）と小さくても、その小さなキャンバスの中に、ホールケーキ以上の密度でデコレーションを施した商品が人気を集めているのです。金箔をあしらったり、エディブルフラワー（食用花）を飾ったり、あるいは断面の美しさにこだわったりと、細部まで作り込まれたケーキはまさに「食べる宝石」。

「食べきれないから小さいものを選ぶ」という消極的な理由ではなく、「ふたりだけの特別な時間を最大限に演出するために、最高級の素材が凝縮された小さいケーキを選ぶ」というポジティブな選択が今年の主流です。5,000円前後の予算を惜しまず、その分見た目や味に一切妥協しないという「プレミアム志向」のカップルやご夫婦が急増しています。

【予約】平日クリスマスは「通販でお取り寄せ」が賢い選択

2025年のクリスマスイブ（12月24日）は水曜日です。多くの企業では通常稼働日でしょう。お仕事が終わった後、疲れた体でケーキ屋さんの長い行列に並び、満員電車でケーキ箱が潰れないように必死にガードしながら帰宅する……想像しただけで少し憂鬱になりませんか？

今年のおすすめは断然「冷凍配送（通販）」です！

冷凍ケーキなら、前の週末（12月20日・21日）に受け取っておき、冷凍庫で保管。そして食べたい日（例えば24日）の朝、出勤前に冷蔵庫に移して解凍するだけで、夜には食べ頃を迎えます。受け取り時間を気にしなくて良い「時間の自由度」こそが、平日クリスマスの最大のメリットです。

「冷凍ケーキって味が落ちるんじゃない？」と心配される方もいるかもしれませんが、ご安心ください。最近の急速冷凍技術は目覚ましく進化しており、解凍後もスポンジのしっとり感や生クリームの滑らかさは、作りたての生ケーキとほとんど区別がつかないレベルです。特にムース系やチーズケーキ、チョコレートケーキは冷凍との相性が抜群で、味が馴染んでむしろ美味しくなることさえあります。今年は有名ホテルや百貨店もこぞって「全国配送可能な冷凍ケーキ」に力を入れているので、地方にいながら東京の名店の味を楽しむことも可能です。

【サイズ】3号と4号どっち？失敗しない大きさの選び方

「ふたり用」と検索していると、3号、4号といった号数表記が出てきて、どれが自分たちに合うのか迷ってしまいますよね。号数は「直径」を表しており、1号あたり3cmです。ここは非常に重要なポイントなので、具体的なサイズ感と満足度を比較表で確認しておきましょう。

号数	直径	サイズ感の目安	ふたりで食べた時の満足感
3号	9cm	スマホの縦の長さより小さい。 大きなハンバーガーくらい。	食後のデザートとして軽く食べきる量。 甘いものがそこまで得意でない方や、ディナーをしっかり食べた後には最適ですが、「ケーキでお祝い！」というには少し物足りないかもしれません。
3.5号	10.5cm	ローソンなどが採用する戦略サイズ。 CD（12cm）より一回り小さい。	ふたりでシェアして腹八分目のジャストサイズ。 半分こにすると、大きめのカットケーキ1個分弱。多すぎず少なすぎず、現代の少人数世帯に最もマッチします。
4号	12cm	CDと同じサイズ。 市場で一番人気の標準サイズ。	お祝い感抜群。 4等分して、1人2切れずつ食べられます。「今日はケーキを思う存分食べるぞ！」というカップルなら、このサイズが正解です。
5号	15cm	千円札の横幅と同じくらい。 4〜6人向け。	ふたりだと完全にオーバーカロリー。 翌日の朝食、下手すると昼食までケーキが続くことになります。甘党のふたりなら挑戦する価値あり。

私の経験上、「年に一度のクリスマスだし、ケーキでお祝いしたい！」という気持ちが強いなら4号（12cm）がおすすめです。3号だと箱を開けた瞬間に「あれ、意外と小さい…？」と思ってしまうこともありますが、4号ならホールケーキとしての存在感が十分にあり、ナイフを入れる瞬間のワクワク感もひとしおです。

【コンビニ】セブンやローソンは「当日」より予約が確実

身近なコンビニエンスストアも、2025年はふたり用需要に本気で応えてきています。かつてのような「間に合わせ」ではなく、「指名買い」したくなるクオリティの高さが魅力です。

セブン-イレブンは、人気キャラクター「ちいかわ」とのコラボケーキ「夢見るわくわくクリスマス（4,800円）」や、王道の「ガトー・フレーズ 4号（3,150円）」が主力。特にキャラクターコラボは、アクリルスタンドなどの特典が付くため、ファン層からの予約が殺到します。一方、ローソンは「3.5号」という絶妙なサイズ感の「小さなスノーボンブ（2,420円）」を展開。かまくら型の可愛い見た目と、余らせる心配のないサイズ設計は、現実的な消費者のニーズを完璧に捉えています。

注意：当日は買えない可能性大！

「コンビニだから当日でも買えるでしょ」という考えは非常に危険です。特に人気キャラクターとのコラボ商品や、4号サイズのホールケーキは基本的に「予約受注生産」です。当日の店頭には、おひとり様用の小さなカットケーキしか並ばない店舗がほとんど。確実に手に入れるには、9月から12月中旬（多くのチェーンで12月15日〜18日頃が締め切り）の予約期間中に手続きを済ませる必要があります。

【安い】シャトレーゼなら「2000円以下」で豪華なセットも

「イベントの雰囲気は楽しみたいけれど、物価高だし出費は賢く抑えたい」という方には、やっぱりシャトレーゼが最強の味方です。シャトレーゼの「ふたり用」戦略の巧みさは、単にホールケーキを小さくするだけでなく、「テーマ性のあるミニケーキのセット売り」を充実させている点にあります。

例えば、「Xmasハッピーサンタセット（2個入）」は、ショートケーキとチョコケーキがペアになっていて、お値段なんと2,000円（税込）。専用のクリスマスBOXに入っているので、バラバラに買うよりも特別感があります。「Xmasパーティーボックス（3個入）」なら1,382円（税込）で、サンタ・トナカイ・雪だるまのケーキが楽しめます。これなら、好みが分かれるカップルでも「どっちを食べる？」と楽しく選べますし、喧嘩になりません。

【高級】ホテルや百貨店の「リュク映え」ケーキで特別な夜

せっかくのクリスマス、予算を上げてでも非日常的な体験をしたいなら、ホテルや百貨店のケーキを選びましょう。大丸松坂屋や高島屋、東急百貨店などのオンラインストアでは、5,000円〜8,000円クラスの「ふたり用高級ケーキ」が勢揃いしています。

ピエール・マルコリーニや有名ホテルのパティシエが手掛けるケーキは、チョコレートの光沢（グラサージュ）の美しさや、繊細な飴細工、計算し尽くされた味の層構造など、まさに芸術品。「食べる」だけでなく「鑑賞する」楽しみがあります。政府の統計によると、12月のケーキ支出額は24日に突出して高くなる傾向があり、多くの人がこの日だけは財布の紐を緩めて特別なケーキを求めていることがわかります（出典：総務省統計局『家計調査通信』）。これらの高級ラインは数量限定で、11月中には完売してしまうことも珍しくないので、早めの行動が吉です。

【アレルギー】卵不使用でも美味しい「ふたり用」の探し方

パートナーやお子様に食物アレルギーがある場合、ただでさえ選択肢が限られる中で「ふたり用の小さいサイズ」を探すのは至難の業だと思っていませんか？ でも、安心してください。最近のアレルギー対応ケーキは進化しています。

実店舗で受け取るなら、銀座コージーコーナーの「小麦と卵と乳を使わないデコレーション（4.5号）」が便利です。米粉や大豆粉、豆乳クリームを使用していますが、言われなければ普通のスポンジケーキと変わらないほどのふわふわ感を実現しています。また、通販サイト（楽天市場やYahoo!ショッピング）に出店している「サンタアンジェラ」などの専門店では、4号サイズの卵不使用ケーキなどが通年販売されており、クリスマス時期には専用のデコレーションで登場します。アレルギーがあっても、ふたりで同じケーキを切り分けて食べる喜びを諦める必要はありません。

目的別で選ぶ！クリスマスケーキふたり用のおすすめラインナップ

ここからは、具体的なシチュエーションや好みに合わせて、2025年のおすすめケーキを厳選してご紹介します。あなたの「理想のクリスマス」にぴったりのケーキはどれでしょうか？

【可愛い】写真映え間違いなし！Cake.jpの「ミニョン」ケーキ

ケーキ専門通販サイトのCake.jpでは、まさに今年のトレンドど真ん中の「ミニョン（小さい）」ケーキが豊富にラインナップされています。3号サイズ（直径9cm）でありながら、まるでウェディングケーキのように精巧なクリームの絞りや、アラザン（銀色の砂糖菓子）で装飾された商品が多数あります。

特に注目なのは、韓国風の「センイルケーキ」デザインや、クマの形をした立体ムースケーキなどです。これらはテーブルに置くだけでその場の空気が一気に華やぎます。サイズが小さい分、余白にお気に入りのキャンドルを立てたり、周りにイルミネーションライトを飾ったりしても絵になります。写真を撮ってSNSにアップしたい、思い出を綺麗に残したいなら、ここで探すのが一番の近道です。

【定番】イチゴたっぷり！王道のショートケーキなら銀座コージーコーナー

「おしゃれなムースもいいけど、やっぱりクリスマスは苺のショートケーキじゃないと！」という保守派のふたりには、銀座コージーコーナーの「ショートデコレーション（4.5号）」が鉄板のおすすめです。

ここの面白いところは、「苺が4粒、別添え」になっていること。「仕上げはみんなで！」というコンセプトの商品で、箱を開けたときはシンプルなケーキですが、ふたりで一緒に苺を飾るプロセスを楽しめるようになっています。サイズは4.5号（13.5cm）と、ふたり用としては少し大きめですが、スポンジが軽くてクリームも甘すぎないので、ケーキ好きなカップルならペロリと食べられるはずです。「食べる」だけでなく「作る（飾る）」体験も共有できる、素敵な一台です。

【チョコ】濃厚な味わいをシェア！大丸松坂屋の冷凍配送ケーキ

ワインやシャンパンを傾けながら、大人のふたりで過ごす夜には、濃厚なチョコレートケーキやナッツを使ったケーキが似合います。大丸松坂屋のオンラインストアで扱っている「暁パティスリーフルタ」の「エンゼルスノークリスマス2025」や、「Noix（ノワ）」の「紅茶香る木の実のケーキ」などは、冷凍配送とは思えないクオリティの高さで評判です。

チョコレートやキャラメルムース、チーズケーキといったジャンルは、生クリーム主体のショートケーキよりも冷凍耐性が高く、解凍後も味が劣化しにくいという特徴があります。特にチョコレートケーキは、少し常温に戻してとろける食感を楽しんだり、冷たいまま生チョコのように味わったりと、温度変化による味の違いも楽しめます。

【キャラ】推し活にも！セブンイレブンの限定コラボは早めに確保

「推し」と一緒にクリスマスを祝いたい！ という「推し活」カップルや友人同士には、セブン-イレブンのキャラクターケーキが熱いです。2025年は「ちいかわ」や「パペットスンスン」など、SNSで絶大な人気を誇るキャラクターとのコラボレーションが実現しています。

これらのケーキの最大の特徴は、単にキャラクターの絵が描いてあるだけでなく、4号サイズのケーキに「専用のアクリルスタンド」や「オリジナルピックシート」が付属している点です。ケーキを食べ終わった後も、グッズとして手元に残るのが嬉しいポイント。ただし、こうした人気コラボ商品は毎年争奪戦になります。9月の予約開始直後に売り切れる店舗もあるため、見つけたら即予約するという「情報戦」を制する覚悟が必要です。

【コスパ】ローソンの3.5号サイズは食べきりに丁度いい

「ケーキは食べたいけど、甘いものは少しでいい」「ディナーにお金をかけたいからケーキは控えめに」という方には、ローソンの「3.5号（直径約10.5cm）」シリーズが最適解です。

価格も2,000円台半ばと手頃でありながら、品質はコンビニスイーツの雄「Uchi Café（ウチカフェ）」ブランド。北海道産生クリームや、こだわりの苺ソースを使用しており、味への妥協はありません。3.5号というサイズは、ふたりでシェアすると食後のデザートとしてコーヒー一杯と一緒に楽しむのに無理のない量です。冷蔵庫の場所も取らないので、作り置きの料理やシャンパンでいっぱいになりがちなクリスマスの冷蔵庫事情にも優しい選択です。

【当日】予約なしで買える？12月24日の店頭販売の現実

最後に、誰もが気になる「予約なし」について。正直にお伝えすると、「ふたり用」のホールケーキを12月24日の当日に飛び込みで買うのは、かなりリスクが高いギャンブルです。フードロス削減の観点から、近年はどの店舗も「完全予約制」にシフトしており、当日販売分は極端に少なくなっています。

不二家やコージーコーナーなどの専門店では当日販売分も用意されますが、夕方17時〜19時のピークタイムにはショーケースが空っぽ……なんてことも珍しくありません。もし予約を忘れてしまった場合は、以下の作戦をとってみてください。

当日購入の裏ワザ・リカバリー策

• 開店直後を狙う：百貨店や駅ビルの専門店は、オープン直後（午前10時頃）が在庫のピークです。午前中に確保してしまうのが一番確実です。
• カットケーキを組み合わせる：無理にホールケーキを探さず、高級パティスリーの美しいカットケーキを2つ買うのも立派な正解です。色々な味を楽しめます。
• 大きめのスーパーを狙う：意外と穴場なのが、イオンやイトーヨーカドーなどの大型スーパーのスイーツコーナー。ヤマザキなどのメーカー製パック入りホールケーキが山積みされていることがあります。

まとめ：クリスマスケーキふたり用で叶える幸せな聖夜

2025年のクリスマスケーキ、ふたり用の選択肢は本当に豊かになりました。サイズや予算、フレーバーも大切ですが、一番大切なのは「ふたりでどんな時間を過ごしたいか」というイメージです。

平日だから冷凍ケーキを活用して手軽かつ優雅に過ごすもよし、デパ地下の高級ケーキでリッチな気分に浸るもよし、コンビニケーキで気取らずに楽しむもよし。早めに予約を済ませておけば、当日は「ケーキ買えるかな？」という不安から解放され、心置きなくパートナーとの会話や食事を楽しむことができます。ぜひ、おふたりにぴったりのケーキを見つけて、素敵なクリスマスの夜をお過ごしくださいね。