こんにちは。リヴェルニー食堂運営者で食生活アドバイザーのあきらです。
春の訪れを感じると、無性に食べたくなるのが「炊き込みご飯」ですよね。特に、2023年4月に日本テレビ系『ヒルナンデス!』で放送された、伝説の家政婦・タサン志麻さんによる「桜えびとタケノコの炊き込みご飯」は、放送直後からSNSや口コミで「神レシピ」として大きな話題になりました。旬の食材をふんだんに使いながら、家庭に必ずあると言っても過言ではない「めんつゆ」だけで味付けを完結させるという潔さ。そして、プロ顔負けの味を短時間で再現できるという魔法のようなレシピに、私自身もテレビの前で釘付けになった一人です。
しかし、いざ自分で作ろうとキッチンに立ったとき、ふと不安がよぎることはありませんか?「テレビでは目分量だったけれど、水加減は本当にこれでいいの?」「具材を入れるタイミングを間違えると、ご飯に芯が残ってしまうのでは?」「桜えびの生臭さが出たらどうしよう…」。炊き込みご飯は、蓋を開けるその瞬間まで成功したかどうかが分からない、ある意味で「一発勝負」の料理です。失敗してべちゃべちゃのご飯になったり、逆に芯が残って硬いご飯になってしまったりした経験がある方も少なくないはずです。
そこで今回は、食生活アドバイザーとしての知識と、実際に何度も試作を重ねた経験を基に、志麻さんのレシピを徹底的に解剖し、誰でも失敗なく「100点満点の炊き込みご飯」が作れるよう、そのノウハウを余すことなくまとめました。放送では語られなかった細かなコツや、なぜその手順が必要なのかという料理科学的な視点、さらには翌日のお弁当まで美味しく楽しむためのアレンジ術まで、教科書レベルの詳しさでお届けします。
- ヒルナンデスで話題になった志麻さん流レシピの全貌と人気の秘密
- めんつゆだけで味がバシッと決まる、失敗知らずの黄金比率
- 絶対にべちゃべちゃご飯にさせないための、正しい水加減のルール
- 翌日のお弁当に入れるとさらに美味しい?冷めても絶品なアレンジ方法
ヒルナンデスで話題の桜えび炊き込みご飯レシピ
まずは、このレシピがなぜこれほどまでに多くの人を惹きつけるのか、その背景にある「志麻さん流」の料理哲学と、基本となるレシピの構造について深掘りしていきましょう。単なる手順の羅列ではなく、一つ一つの工程の意味を理解することで、応用力も身につきますよ。
志麻さん考案の絶品レシピ詳細
伝説の家政婦が提案する「引き算」の料理
タサン志麻さんといえば、予約の取れない伝説の家政婦として数々のメディアで活躍されていますが、彼女のレシピの真骨頂は「家庭で再現できるフレンチのエスプリ(精神)」にあります。フレンチというと複雑な工程をイメージしがちですが、志麻さんは家庭料理において「いかに手間を省きつつ、素材の味を最大限に引き出すか」という点に注力されています。
2023年4月21日の放送回でも、その哲学はいかんなく発揮されました。通常の炊き込みご飯なら、出汁を取り、醤油、酒、みりん、塩などを細かく計量し、具材を別で煮てから混ぜ合わせる…といった工程を踏むこともあります。しかし、このレシピではそれらを全て「めんつゆ」一本に集約。さらに、具材の下処理も最小限に抑え、炊飯器のスイッチを押すまでの時間を劇的に短縮しました。
忙しい現代人に刺さる「失敗しない」安心感
このレシピが支持されるもう一つの理由は、「味のブレ」が極めて少ないことです。複数の調味料を組み合わせる場合、それぞれのさじ加減で味が濃くなったり薄くなったりしがちですが、完成された調味料であるめんつゆをベースにすることで、誰が作っても「80点以上」の味が保証されます。そこに旬の食材の旨味が加わることで、簡単に「100点」の味に到達できるのです。これは、日々忙しく料理をする私たちにとって、非常に心強いポイントですよね。
タケノコと桜えびの旬な関係
春の二大巨頭が出会う「旨味の相乗効果」
このレシピの主役である「桜えび」と「タケノコ」。実はこの組み合わせ、単に「春が旬だから」という理由だけで選ばれているわけではありません。味覚の科学的な視点から見ても、非常に理にかなったペアリングなのです。
桜えびには、魚介類特有の濃厚な旨味成分(イノシン酸など)と、加熱することで生まれる香ばしい香気成分(ピラジン類)が含まれています。これがご飯全体に深いコクを与えます。一方、タケノコはグルタミン酸などの旨味を持ちつつ、何と言ってもその「食感」が最大の特徴です。柔らかく炊き上がったお米の中に、タケノコのシャキシャキ、コリコリとした小気味よい食感がアクセントとして加わることで、脳が「美味しい」と感じるリズムが生まれます。旨味の相乗効果と食感のコントラスト、これがこの炊き込みご飯を絶品たらしめている正体です。
栄養面から見る最強のコンビ
栄養面でも見逃せません。桜えびは殻ごと食べるため、カルシウムの宝庫です。カルシウムは骨や歯を形成するだけでなく、イライラの解消にも役立つと言われています。一方、タケノコには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。
食生活アドバイザーの豆知識:桜えびのカルシウム
文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、干し桜えびには100gあたり約2,000mgものカルシウムが含まれています。これは牛乳の約20倍にも相当する量です。タケノコの食物繊維と一緒に摂取することで、美味しく健康維持にも貢献できるメニューと言えますね。
(出典:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』)
味付けはめんつゆのみで簡単
なぜ「めんつゆ」だけでプロの味になるのか?
「めんつゆだけで本当に大丈夫?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、心配は無用です。むしろ、めんつゆこそが失敗しないための秘密兵器なのです。
めんつゆは、醤油メーカーや出汁メーカーが長年の研究を重ねて作り出した「完成された複合調味料」です。基本的には「出汁(かつお、昆布、椎茸など)」「醤油」「甘み(砂糖、みりん)」が黄金比率で配合されています。これを炊き込みご飯に使うということは、最初からプロが調整した出汁とカエシを使って料理をするのと同じこと。自分で一から出汁を取って味を調整するよりも、圧倒的に失敗のリスクが低くなります。
メーカーによる味の違いを楽しむ
一口にめんつゆと言っても、メーカーによって味の傾向は異なります。「ヤマキ」や「にんべん」などはカツオの風味が強く、「ミツカン」や「キッコーマン」はバランス型、「創味」などは濃厚な旨味が特徴です。志麻さんのレシピは懐が深いため、どこのメーカーのめんつゆを使っても美味しく仕上がりますが、ご家庭の好みやその日の気分に合わせて使い分けてみるのも面白いかもしれません。「今日はカツオの香りを立たせたいからあのメーカーにしよう」なんて考えながら作るのも、料理の楽しみの一つですね。
白だし版と今のレシピの違い
2019年版「白だし」レシピの特徴
志麻さんのファンならご存知かもしれませんが、彼女は以前(2019年頃、『沸騰ワード10』など)にも類似のレシピを紹介していました。その時は「白だし」を使用していました。白だしは色の薄い醤油を使っているため、炊き上がりのご飯の色が白く美しく、素材そのものの色(桜えびのピンクやタケノコの黄色)が鮮やかに映えるのが特徴です。味も塩味が効いた、京風の上品な仕上がりになります。
2023年版「めんつゆ」レシピへの進化
一方、今回の『ヒルナンデス!』で採用された「めんつゆ」バージョンは、より「家庭の食卓」に寄り添った進化を遂げています。醤油の香ばしい香り(メイラード反応による焦げたような食欲をそそる香り)と、砂糖やみりん由来のしっかりとした甘みが加わることで、子供からお年寄りまで誰もが「美味しい!」と感じやすい、パンチのある味になっています。
また、めんつゆに含まれる糖分のおかげで、炊飯器の底に美味しい「おこげ」ができやすいというメリットもあります。見た目の上品さを取るなら「白だし」、ご飯が進むガッツリとした旨味とおこげを楽しむなら「めんつゆ」。このようにシーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。
炊飯器に入れる水加減の正解
炊き込みご飯の最大の敵は「水分過多」
炊き込みご飯作りで最も多くの人が直面する失敗、それは「ご飯がべちゃべちゃになる」ことではないでしょうか。これは、調味料に含まれる水分や、具材(特に野菜やキノコ類)から出る水分を計算に入れずに、普段通りに水を入れてしまうことが原因です。
浸透圧と野菜の水分を考慮する
今回のレシピでは、タケノコ(水煮)と桜えびを使用します。タケノコの水煮はそれ自体の水分含有量が高いですが、炊飯中に大量の水分を放出するわけではありません。しかし、調味料として加える「めんつゆ」や「酒」は立派な水分です。これらを加える分だけ、あらかじめ釜の水を減らしておかないと、確実に水分過多になります。
【重要】失敗しない水加減の具体的ステップ
- 米を研ぐ:まずは通常通りお米を研ぎます。
- 水を注ぐ:炊飯器の釜の、炊きたい合数(例:2合)の目盛りピッタリまで水を入れます。
- 水を減らす:ここが最重要ポイントです。大さじ2〜3杯分(加える調味料の総量と同じくらい)の水を、計量スプーンやお玉ですくって捨ててください。
- 調味料を入れる:減らした分の代わりに、めんつゆや酒を加えます。これでトータルの水分量が「プラマイゼロ」になります。
この「引いてから足す」という工程をサボらないことが、粒の立った美味しい炊き込みご飯を作るための絶対条件です。「少しくらい多くてもいいか」という油断が、べちゃべちゃご飯への入り口ですのでご注意を!
失敗しない具材の乗せ方
「混ぜない」ことが対流を生む
水加減の次に重要なのが、具材を入れるタイミングと状態です。調味料を入れて軽く水と馴染ませた後、具材(桜えび、タケノコ)を投入しますが、ここで絶対に全体をかき混ぜてはいけません。
炊飯器は、釜の下から熱を加え、沸騰したお湯の泡でお米を激しく動かす「対流(カニ穴ができる現象)」を利用して、一粒一粒に均等に熱を伝えています。もし炊飯前に具材とお米を混ぜてしまうと、具材が水の対流を物理的に邪魔してしまったり、重たい具材や糖分を含んだ調味料が底に沈んで焦げ付きの原因になったりします。その結果、「場所によって硬さが違う」「芯が残っている」「底が真っ黒に焦げた」という失敗につながるのです。
理想的な「乗せ方」の作法
正解は、「お米の上に、具材の層を作るように平らに広げて乗せる」ことです。こうすることで、お米は下で自由に対流でき、具材は蒸気で蒸される形になり、それぞれの良さが引き出されます。全体を混ぜるのは、炊き上がって蒸らしが終わった後。この時初めて、桜えびの香りとタケノコの食感をご飯全体に行き渡らせるのです。
注意点
特に桜えびのような軽い具材は水に浮きやすいですが、それでも無理に押し込んだり混ぜたりせず、表面に浮かべたままスイッチを押してください。
2合で作る材料の黄金比率
誰でも再現できる分量ガイド
番組では目分量で作られることも多い志麻さんレシピですが、ご家庭で失敗なく再現するための「2合炊き」の黄金比率を整理しました。これをベースに、お好みで微調整してください。
| 材料名 | 基本の分量(2合分) | ポイント・役割 |
|---|---|---|
| 米 | 2合 | 無洗米の場合は水を少し多めに。 |
| 水 | 2合の目盛りから大さじ3減らす | 調味料の分を必ず引くこと。 |
| めんつゆ (3倍濃縮) | 大さじ2〜3 | 大さじ2であっさり、大さじ3でしっかり味。2倍濃縮なら1.5倍量に。 |
| 酒(料理酒) | 大さじ1 | 臭み消しと、米をふっくらさせる効果。 |
| 桜えび | 15g〜20g | 乾燥でも釜揚げでも可。多いほど香りが増す。 |
| タケノコ水煮 | 100g〜150g | 食べやすい薄切りや細切りにする。 |
めんつゆの濃縮倍率による換算
レシピでは「3倍濃縮」を基準にすることが多いですが、ご家庭にあるめんつゆが「2倍濃縮」や「4倍濃縮」の場合もありますよね。その際は、以下のように調整してください。
- 2倍濃縮の場合:3倍濃縮の1.5倍量を入れる(大さじ3〜4.5)。その分、捨てる水の量も増やしてください。
- 4倍濃縮の場合:3倍濃縮の0.75倍量を入れる(大さじ1.5〜2強)。捨てる水の量は少なめに。
計算が面倒な場合は、めんつゆのボトルの裏面に書かれている「炊き込みご飯」の希釈倍率に従うのが一番確実です。
ヒルナンデス風桜えび炊き込みご飯の美味なコツ
基本の作り方をマスターしたら、次はさらに美味しくするための「プラスアルファ」の工夫を加えてみましょう。ここからの情報は、放送内容を一歩超えた、リヴェルニー食堂ならではのこだわりポイントです。
油揚げでボリュームをアレンジ
コクと旨味の底上げ役
桜えびとタケノコだけでも十分に美味しいですが、食べ盛りのお子様や、ガッツリとした食事を好む男性には少し物足りない場合があるかもしれません。そんな時に最強の助っ人となるのが「油揚げ」です。
油揚げは、単なるカサ増し食材ではありません。スポンジ状の組織がめんつゆの旨味と桜えびの出汁をたっぷりと吸い込み、噛んだ瞬間に口の中で「ジュワッ」と溢れ出させる役割を果たします。また、油揚げに含まれる適度な油分がご飯一粒一粒をコーティングし、パサつきを防いでしっとり艶やかな仕上がりにしてくれます。
油抜きは必要?不要?
最近の油揚げは良質な油を使っているものが多いため、必ずしも面倒な油抜き(熱湯をかける作業)をする必要はありません。むしろ、表面の油もコクとして活かすために、そのまま刻んで入れるのがおすすめです。ただし、カロリーが気になる方や、さっぱりとした味を好む方は、キッチンペーパーで軽く押さえて表面の油を拭き取る程度にしておくと良いでしょう。切り方は、お米と馴染みやすいように「粗みじん切り」か「細めの短冊切り」にしてみてください。
お弁当にも最適な冷めた味
冷めると「味が落ち着く」現象
炊き込みご飯は、炊きたての熱々が一番美味しいと思われがちですが、実は「冷めてからが本番」という一面も持っています。熱々の状態では揮発してしまう繊細な香りが、温度が下がることでご飯の中に閉じ込められ、噛むほどに桜えびの風味が強く感じられるようになるのです。
また、ご飯に含まれるデンプン(アミロースとアミロペクチン)が冷えて落ち着くことで、モチモチとした弾力が増し、食べ応えが出ます。この特性から、翌日のお弁当に入れる主食としては最高レベルの適正を持っています。
お弁当に入れる際の注意点
お弁当に入れる際は、必ずしっかりと冷ましてから詰めてください。温かいうちに蓋をしてしまうと、蒸気がこもって水分となり、雑菌が繁殖する原因や、ご飯がべちゃつく原因になります。また、おにぎりにする場合は、少し塩を強めに(または表面に軽く塩を振る)すると、冷めた状態でも味がぼやけず美味しくいただけます。
リヴェルニー流アレンジ:
余った炊き込みご飯を焼きおにぎりにするのも絶品です。フライパンで表面をカリッと焼き、少しだけ醤油を垂らして焦がすと、桜えびの香ばしさが爆発しますよ。
香ばしいおこげを作る裏技
意図的に「おこげ」を生み出すメソッド
お店で食べる炊き込みご飯のような、カリッと香ばしい「おこげ」。これを家庭の炊飯器で再現できたら嬉しいですよね。おこげができる原理は「メイラード反応」と呼ばれる、糖分とアミノ酸が加熱されて褐色になる化学反応です。
めんつゆには既に砂糖やみりんが含まれていますが、より確実におこげを作りたい場合は、以下の裏技を試してみてください。
おこげ製造の3ステップ
- みりんを追加する:小さじ1杯程度の「みりん」を追加で加えます。糖分が増えることで、底面が焦げやすくなります。
- 炊飯直後の蒸らし:炊き上がりのブザーが鳴っても、すぐに蓋を開けてはいけません。10〜15分ほどそのまま放置(蒸らし)することで、底面の水分が飛び、パリッとしたおこげが形成されます。
- 再加熱(機種による):一部の炊飯器では、炊き上がり後に再度「炊飯」スイッチを押して数分加熱することで底を焼くテクニックがありますが、焦げすぎて釜を傷めるリスクもあるため、取扱説明書を確認してください。
生姜で臭みを消すポイント
名脇役「生姜」の仕事
桜えびは乾燥物であっても魚介類ですので、どうしても特有の生臭さを感じてしまうことがあります。特に時間が経ったお弁当などでは、その匂いが顕著になることも。そこで活躍するのが「生姜(ショウガ)」です。
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールといった成分には、強力な消臭作用があります。また、ピリッとした辛味が味全体を引き締め、ぼんやりしがちな炊き込みご飯の輪郭をはっきりとさせてくれます。
切り方と入れるタイミング
おすすめは「千切り」または「針生姜」にして、炊き込む際に最初から入れてしまう方法です。炊飯時の熱で辛味成分が飛び、マイルドな香りと旨味だけが残ります。もし、生の生姜のフレッシュな辛味を楽しみたい大人の味にしたい場合は、炊き上がってから混ぜ込む「後入れ」スタイルも粋ですね。チューブの生姜でも代用は可能ですが、どうしても香りが弱く、酸味が含まれていることもあるため、できれば生の生姜を刻んで使うことを強く推奨します。
三つ葉や山椒で彩りを演出
茶色いご飯を華やかに変身させる
めんつゆを使った炊き込みご飯は、どうしても全体が茶色っぽい地味な色合いになりがちです。味は美味しいのですが、見た目の「春らしさ」を演出するためには、緑色の食材をトッピングすることが欠かせません。
相性の良い「緑」のバリエーション
- 三つ葉:最もポピュラーで相性抜群。香りが上品で、和食としての完成度を高めます。炊き上がった直後に入れて余熱でしんなりさせるか、盛り付け時に散らします。
- 木の芽(山椒の葉):志麻さんのレシピでも登場することがある、本格派のトッピング。独特の爽やかな香りが、タケノコの風味と最高にマッチします。手のひらでパンと叩いてから乗せると香りが立ちます。
- 青じそ(大葉):千切りにして散らすと、さっぱりとした味わいに。初夏に近い春の日にぴったりです。
- 万能ねぎ(小ネギ):手軽さNo.1。彩りだけでなく、シャキッとした食感もプラスできます。
- 絹さや・インゲン:下茹でしたものを斜め切りにして散らすと、食卓が一気に華やぎます。
これらをほんの少し乗せるだけで、家庭料理が「おもてなし料理」に格上げされますので、ぜひ試してみてください。
土鍋で炊く場合の注意点
究極の味を求めるなら土鍋一択
もし週末などでお時間に余裕があるなら、ぜひ土鍋での炊飯にチャレンジしてみてください。土鍋は熱伝導が緩やかで蓄熱性が高いため、お米の芯までじっくりと熱が通り、ふっくらモチモチの極上のご飯が炊き上がります。また、香ばしいおこげを作るのも炊飯器より遥かに簡単です。
土鍋炊きの基本ステップ
- 浸水(必須):研いだお米と水を土鍋に入れ、最低でも30分(冬場は1時間)浸水させます。炊飯器と違い、予備浸水がないと芯が残ります。
- 調味と具材投入:浸水後、水を捨てずに調味料(その分水は減らしておく)を加え、具材を乗せます。
- 強火で沸騰:蓋をして強火にかけます。沸騰して湯気が勢いよく出てくるまで待ちます(約8〜10分)。
- 弱火で炊く:沸騰したら弱火にし、10〜12分加熱します。
- 強火でおこげ(オプション):最後に10秒〜20秒ほど強火にし、パチパチという音が聞こえたら火を止めます。
- 蒸らし:火を止めたら、蓋を開けずに15分間放置します。この時間が一番大切です。
土鍋の蓋を開けた瞬間に広がる桜えびの香り高い湯気は、まさに至福の瞬間です。手間をかけるだけの価値は十分にありますよ。
まとめ:ヒルナンデス流桜えび炊き込みご飯
今回は、ヒルナンデスで紹介されて話題となった志麻さんの桜えびとタケノコの炊き込みご飯について、レシピの完全再現から、失敗しないための科学的なコツ、さらにはアレンジ方法まで徹底的に解説しました。
このレシピの素晴らしいところは、めんつゆ一本という手軽さの中に、旬の食材を楽しむ喜びや、家族みんなが満足できる美味しさが凝縮されている点です。「水加減」と「混ぜない」という2つの鉄則さえ守れば、誰でも簡単にプロ級の炊き込みご飯を作ることができます。
春の訪れを告げる桜えびとタケノコ。スーパーで見かけたら、ぜひこのレシピを思い出して、食卓に季節の彩りを添えてみてください。「美味しかった!」「また作って!」という家族の笑顔が、きっと待っていますよ。
※本記事のレシピ情報は放送内容および一般的な調理理論を参考に構成していますが、使用する調理器具(炊飯器のメーカーや機種)や食材の状態(乾燥桜えびか釜揚げか等)によって仕上がりが異なる場合があります。正確な情報は番組公式サイトや関連書籍等も併せてご確認ください。
