こんにちは。リヴェルニー食堂運営者で食生活アドバイザーのあきらです。
冬の寒さが本格化し、スーパーの青果コーナーに鮮やかな黄色の柚子が山積みになり始めると、なんだか心が温かくなりますよね。「今年もこの季節が来たな」と、キッチンに立つのが楽しみになる瞬間です。そんな時期に多くの人が挑戦したくなるのが、旬の香りを瓶に閉じ込める「柚子ジャム」作りではないでしょうか。
しかし、いざ作ろうとして検索してみると、情報の多さに圧倒されてしまうことがあります。例えば、インパクトのある見た目で人気の鬼柚子ジャムの作り方で1位になっているサイトを参考にするべきか、それとも忙しい合間にパパッと作れるゆずジャムの作り方としてレンジを活用する時短レシピを選ぶべきか、悩みますよね。さらに、健康志向で柚子ジャムの作り方にはちみつを取り入れたい方や、皮だけでなく柚子ジャムを丸ごと使って栄養を余すところなく摂取したいという方もいらっしゃるでしょう。
選択肢が多いのは嬉しいことですが、もしあなたが「今年こそは、苦味のない透き通った味を作りたい」「お店に売っているような、洗練されたプロの味を家庭で再現したい」と願っているなら、迷わず栗原はるみさんのレシピをお手本にすることをおすすめします。私自身、いくつものレシピを試してきましたが、栗原さんのメソッドは単なる手順の羅列ではなく、一つ一つの工程に「美味しくなるための科学的な理由」が隠されていると感じるからです。
この記事を読むことで理解できること
- 栗原はるみ流の丁寧な下処理で、柚子特有のえぐみや苦味を極限まで抑える具体的な方法がわかります
- 種に含まれる天然のペクチンを効率よく抽出し、添加物に頼らず程よいとろみを出すコツを学べます
- 水だけでなく「りんごジュース」を使うことで、味に奥行きとフルーティーな甘みを加えるプロの技を実践できます
- 失敗原因のNo.1である「皮が硬くなる」「色が黒ずむ」を防ぐための、火加減や砂糖投入のタイミングをマスターできます
栗原はるみさんの柚子ジャムの作り方と秘訣
栗原はるみさんのレシピが長年にわたって多くの料理好きに愛され続けている理由は、完成したジャムの「味のバランス」が絶妙だからです。甘すぎず、酸っぱすぎず、そして何より柚子の香りが立っている。ここでは、その美味しさを支えている技術的なアプローチと、レシピの行間に隠された重要な秘訣を、私の経験を交えて徹底的に深掘りしていきます。
苦くない!3度のゆでこぼしが重要
柚子ジャム作りにおいて、最大のハードルとなるのが「苦味(苦味成分:ナリンギンやリモニン)」のコントロールです。柚子の皮、特に内側の白いワタの部分には強い苦味が含まれており、適切な処理をしないと、食べた瞬間に口の中が痺れるような刺激が残ってしまいます。「良薬口に苦し」とは言いますが、やはりジャムは美味しく食べたいですよね。
一般的なレシピでは「1〜2回ゆでこぼす」あるいは「水にさらすだけ」というものも多いですが、栗原はるみさんの流儀では、この皮をたっぷりの湯で3回ゆでこぼすという工程を徹底しています。この「3回」という回数には、明確な理由があるのです。
なぜ「3回」もゆでこぼす必要があるのか?
1回目のゆでこぼしでは、皮の表面の汚れや、最も溶け出しやすい強いアクが排出されます。しかし、これだけでは皮の繊維の奥にある苦味までは抜けきっていません。2回目で皮の細胞組織が熱によって開き始め、3回目でようやく芯に残った苦味が抜け、同時に皮自体がふっくらと柔らかい状態に仕上がるのです。
成功のためのゆでこぼし手順詳細
- 湯量はたっぷりと:少ないお湯で煮ると、溶け出した苦味成分が濃縮され、再び皮に戻ってしまう可能性があります。皮がゆったりと泳ぐくらいたっぷりのお湯を沸かしましょう。
- 毎回水を変える:「ゆでこぼし」の名の通り、煮たお湯は一度全て捨て、新しい水(またはお湯)に入れ替えます。面倒でもこれを繰り返すことが、透明感のある味への近道です。
- 味見をする勇気:3回目のゆでこぼしが終わったら、少し皮をかじってみてください。「苦っ!」ではなく、「ほろ苦いけど爽やか」と感じるレベルになっていれば成功です。もしこの時点でまだ強烈に苦ければ、もう一度ゆでこぼすか、水にさらす時間を追加してください。
私も最初は「香りが飛んでしまうのではないか?」と心配しましたが、実際に3回ゆでこぼした後の皮は、嫌な雑味が消え、むしろ柚子の精油成分(香り)の上品な部分だけが際立っていました。この工程を丁寧に経ることで、子供でも喜んで食べられる優しい味になります。
種はお茶パックに入れてペクチン抽出
ジャム作りで重要な「とろみ」。通常、ジャムのとろみは果物に含まれる「ペクチン」という食物繊維が、糖と酸と熱の反応によってゲル化することで生まれます。しかし、柚子の果汁や皮だけではペクチンの量が心もとなく、シャバシャバの水っぽい仕上がりになりがちです。
実は、柚子の中で最もペクチンを豊富に含んでいるのは、普段捨ててしまいがちな「種」とその周りのヌルヌルした部分なのです。栗原流レシピの真骨頂は、この種を「天然の凝固剤」として賢く利用することにあります。
お茶パック活用のメリットとコツ
種をそのまま鍋に入れて煮込むと、後で一粒ずつ取り除くのが大変な作業になります。そこで活躍するのが、スーパーや100円ショップで手に入る不織布の「お茶パック(だしパック)」です。
具体的な手順としては、柚子を絞った際に出た種を集め、お茶パックに入れます。そして、ここからが重要なポイントなのですが、パックの口を閉じる前に、これらを鍋に入れる煮汁用の水(または少量の水)の中で、指を使ってよく揉むのです。
あきらのワンポイント:種の扱い方 種は絶対に洗ってはいけません!種の周りについているヌルヌルとしたゼリー状の物質こそがペクチンの塊です。洗わずにそのままパックに入れ、水の中で揉み出すことで、ペクチンが溶出しやすくなります。この「ペクチンエキス」が、冷えた時にジャムをプルプルに固めてくれるのです。
このお茶パックを皮と一緒に鍋に入れて煮込み、仕上げの段階で取り出します。こうすることで、種がジャムに混入する事故を防ぎつつ、とろみ成分だけをしっかりと抽出することができます。市販のペクチン粉末を使わなくても、自然の力だけで十分にとろみがつくのは感動的ですよ。
隠し味のりんごジュースで深みを出す
私がこのレシピで最も衝撃を受け、かつ感動したのが、煮込む際の水分として水だけでなく「りんごジュース」を使用するという点です。一般的なジャム作りでは水で煮ることが多いですが、栗原さんはここに風味のマジックを仕掛けています。
「柚子のジャムなのに、りんごの味が邪魔しないの?」と思われるかもしれませんが、これが驚くほど相性が良いのです。
りんごジュースがもたらす3つの効果
- 味の複層化:柚子の酸味は鋭く、単調になりがちです。そこにりんご由来のまろやかな甘み(果糖)とフルーティーな香りが加わることで、味に「深み」と「丸み」が生まれます。口に入れた瞬間は柚子ですが、後味にほんのりと優しい甘さが広がるのです。
- ペクチンの補強:ご存知の通り、りんごもペクチンが豊富な果物です。ジュースを加えることで、ペクチン濃度がさらに高まり、とろみの安定性が向上します。
- 色味の美しさ:りんごジュースの黄金色が加わることで、煮上がりのジャムの色がより鮮やかで美味しそうに見えます。
使用するりんごジュースは、できれば「濃縮還元」ではなく、果汁100%の「ストレートタイプ」を選ぶと、より雑味がなくクリアな味わいになります。透明なタイプ(クリア)でも混濁タイプでも構いませんが、仕上がりの透明感を重視するならクリアタイプがおすすめです。
砂糖の量を数回に分ける技術的理由
柚子ジャム作りでよくある失敗の一つに、「皮がゴリゴリに硬くなってしまった」というものがあります。十分にゆでこぼして柔らかくしたはずなのに、煮上がったら硬い。この悲劇の主な原因は、「浸透圧」の急激な変化です。
植物の細胞は、高濃度の砂糖液にいきなりさらされると、細胞内の水分が急速に外へ吸い出され、組織がギュッと収縮して硬化してしまいます。これを防ぐために、栗原はるみさんのレシピでは、砂糖(グラニュー糖)を一度に入れず、数回に分けて加えるという手法をとっています。
| 投入回数 | タイミング | 目的と科学的根拠 |
|---|---|---|
| 1回目 | 煮込み始め(半量程度) | まずは低い糖度で加熱し、皮の細胞にゆっくりと甘みを浸透させます。この段階ではまだ皮の水分は保たれます。 |
| 2回目 | 少し煮詰まってきた頃 | 糖度を一段階上げます。徐々に濃度を高めることで、皮の収縮を最小限に抑えます。 |
| 3回目 | 仕上げの直前 | 最終的な甘さと保存性を決定づけます。この段階で艶(ツヤ)が出てきます。 |
このように段階的に糖度を上げていく方法は、フランス菓子の「コンフィ」を作る際にも使われるプロの技術です。少し面倒に感じるかもしれませんが、この「待つ時間」と「分ける手間」こそが、ふっくらとしてジューシーな皮の食感を生み出すのです。ちなみに、使用する砂糖は上白糖よりもグラニュー糖がおすすめです。グラニュー糖は純度が高く、すっきりとした甘さで素材の香りを邪魔せず、仕上がりの色も美しくなります。
仕上げのレモン汁で色止めと調整
ジャムが煮詰まってきたら、最後の仕上げとしてレモン汁を加えます。「柚子も酸っぱい柑橘なのに、さらに酸を加えるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。しかし、このレモン汁には味の調整以上の重要な化学的な役割があります。
レモン汁(クエン酸)の役割
- ゲル化の促進:ペクチンがしっかりと固まる(ゲル化する)ためには、適切な糖度(60%以上)と酸度(pH2.8〜3.4程度)が必要です。煮込みの過程で酸が揮発したり、水分で薄まったりしている場合、レモン汁で酸を補うことで「とろみ」を確定させます。
- 褐変の防止:果物は加熱や酸化によって茶色く変色(褐変)しやすいですが、レモン汁に含まれるビタミンC(アスコルビン酸)やクエン酸には、この酸化を抑える効果があります。鮮やかな「柚子色」をキープするために欠かせない工程です。
- 味の引き締め:砂糖の甘ったるさを切り、キリッとした輪郭のある味に整えます。
市販のポッカレモンなどでも代用可能ですが、できれば生のレモンを絞って使うと、香りのフレッシュさが格段に違います。
琺瑯鍋など適した道具の選び方
ジャム作りは、調理道具選びから始まっています。特に鍋の素材は重要です。柚子やレモンといった酸の強い食材を長時間煮込むため、酸に弱い鉄鍋やアルミ鍋(アルマイト加工が薄れているもの)を使用すると、金属が溶け出してジャムが黒ずんだり、金気臭い味になったりするリスクがあります。
栗原はるみさんも愛用されているような、琺瑯(ホーロー)製の鍋がベストです。琺瑯は鉄の表面にガラス質を焼き付けたもので、酸に非常に強く、食材の味を変えません。また、内側が白い琺瑯鍋なら、ジャムの色の変化やとろみ具合を目視で確認しやすいというメリットもあります。
もし琺瑯鍋がない場合は、ステンレス製の多層鍋や、フッ素加工された鍋でも代用可能です。また、混ぜる道具も金属製のスプーンより、木べらや耐熱シリコン製のヘラを使うと、果肉を優しく扱えます。
失敗知らずの火加減と煮込み時間
材料の準備が整ったら、いよいよ煮込みです。ここで焦って強火にしてしまうと、鍋底が焦げ付いたり、水分だけが先に蒸発して皮に味が染み込まなかったりと失敗の元になります。
基本の火加減は、沸騰するまでは中火、沸騰してアクが出始めたら「弱火〜弱めの中火」に落とし、表面がフツフツと静かに沸いている状態をキープします。出てきたアクは丁寧に取り除きましょう。これが透明感のある雑味のない味につながります。
煮上がりの見極め方(コップテスト)
最も難しいのが「火を止めるタイミング」です。熱々のジャムは粘度が低くサラサラしているため、「まだ固まっていない」と勘違いして煮詰めすぎてしまいがちです。しかし、ジャムは冷めるとペクチンの作用でしっかりと固まります。煮詰めすぎると、冷えた時にカチカチの飴のようになってしまいます。
魔法の見極め術:コップテスト コップに冷水を入れ、そこに煮ているジャムを1滴垂らしてみてください。 ・水の中でパッと散ってしまう → まだ煮込み不足。 ・底まで散らずに塊のまま落ちていく → 完成のサイン。 このテストを行えば、鍋の中が緩く見えても自信を持って火を止めることができます。
栗原はるみ流柚子ジャムの作り方の疑問解決
ここまで、栗原はるみ流レシピの「核」となる技術を解説してきましたが、実際にキッチンに立つと予期せぬ疑問やトラブルに直面することもあるでしょう。ここでは、よくある悩みに対する具体的なソリューション(解決策)をQ&A形式で提示します。
苦味が残る場合のアク抜き対処法
Q. 3回ゆでこぼしたのに、まだ苦味が気になります。どうすればいいですか?
A. 「水さらし」の時間を延長してリカバリーしましょう。
柚子の個体差や収穫時期によっては、非常に苦味が強い場合があります。その際は、ゆでこぼした後の皮を冷水にさらし、そのまま30分〜1時間ほど放置してください。水の中に苦味成分がゆっくりと溶け出していきます。途中で1〜2回水を換えるとより効果的です。ただし、あまり長くさらしすぎると香りまで抜けてしまうので、時々皮を少し食べてみて、苦味が和らいだ時点で引き上げてください。
ジャムが固まらない原因と対策
Q. 指定の時間煮ましたが、とろみがつかずシャバシャバです。失敗ですか?
A. 冷めれば固まる可能性がありますが、酸とペクチンの補給で修正可能です。
まず、小皿に少量のジャムを取り、冷蔵庫で数分急冷してみてください。それで固まるようなら、鍋の中身も冷めれば固まります。それでも固まらない場合は、以下の手順を試してください。
- レモン汁を追加する:酸不足でゲル化していない可能性があります。小さじ1〜2杯のレモン汁を足してひと煮立ちさせてみてください。
- 種を再利用する:取り出したお茶パック(種)をもう一度鍋に戻し、弱火で5分ほど煮てペクチンを再抽出します。
- ペクチン含有量の多いジャムと混ぜる:どうしても固まらない場合、市販のリンゴジャムなどを少し混ぜて煮直すと、リンゴのペクチンが手助けしてくれます。
皮が硬いのは砂糖を入れる順序が鍵
Q. 出来上がったジャムの皮が硬くて口に残ります。柔らかくする方法はありますか?
A. 残念ながら、一度硬化した皮を後から柔らかくするのは困難です。
砂糖の浸透圧で脱水され硬くなった繊維は、これ以上煮ても柔らかくはなりません。これを防ぐためには、記事の前半で解説した通り「砂糖を入れる前の下茹でで十分に(指で潰れるくらい)柔らかくすること」と「砂糖を数回に分けて入れること」が絶対条件です。
もし硬くなってしまった場合は、フードプロセッサーでペースト状にして「柚子ピューレ」としてヨーグルトに混ぜたり、パウンドケーキの生地に混ぜ込んだりして活用するのがおすすめです。焼き菓子に入れれば、硬さもアクセントとして楽しめます。
サラダやドレッシングへのアレンジ
Q. たくさん作りすぎました。パンに塗る以外の消費方法はありますか?
A. 栗原はるみさんのレシピは甘さ控えめで上品なので、料理の「調味料」として極めて優秀です。
特におすすめなのが、自家製ドレッシングです。 【黄金比率】 オリーブオイル:酢:醤油:柚子ジャム = 2:1:0.5:1 これらを混ぜ合わせ、塩コショウで味を整えるだけで、デパ地下風の高級ドレッシングになります。蒸し鶏、白菜のサラダ、カルパッチョなどにかけると絶品です。また、スペアリブや鶏肉を煮る際に、砂糖やみりんの代わりに柚子ジャムを使うと、お肉が柔らかくなり、照りと香りが素晴らしいメインディッシュになります。
瓶の煮沸消毒と長期保存のポイント
Q. 常温で長期保存したいのですが、カビさせないコツは?
A. 徹底的な「煮沸消毒」と「脱気(だっき)」が必須です。
せっかく美味しく作れても、保存容器が汚れていては台無しです。以下の手順を厳守してください。
- 瓶の煮沸:ジャムを煮ている間に、別の鍋に瓶と蓋、そしてそれらが被るくらいの水を入れ、火にかけます。沸騰してから5分以上グラグラと煮沸します。トングを使って清潔な布巾の上に取り出し、自然乾燥させます(内側は拭かないでください)。
- 熱いうちに充填:ジャムが熱々のうちに瓶の口ギリギリまで詰めます。
- 脱気(倒立放冷):蓋をしっかり閉め、すぐに瓶を逆さまにして置きます。これにより、瓶内部の空気が熱膨張で追い出され、冷えると同時に内部が陰圧(真空に近い状態)になり、密閉性が高まります。
この処理を適切に行えば、冷暗所で数ヶ月〜半年程度の保存が可能になります。ただし、開封後は空気中の雑菌が入るため、必ず冷蔵庫に入れ、清潔なスプーンを使って2〜3週間を目安に食べ切るようにしましょう。
安全のための注意 保存中に蓋が膨らんでいたり、カビが生えていたり、異臭がする場合は、迷わず廃棄してください。自家製ジャムは保存料が入っていないため、過信は禁物です。
冷凍保存で美味しさを長持ちさせる
Q. 瓶の煮沸が面倒です。もっと簡単な保存方法は?
A. 冷凍保存が最も手軽で、香りもキープできる最強の方法です。
ジッパー付きの冷凍用保存袋(フリーザーバッグ)を用意します。ジャムを入れ、空気をしっかり抜いて薄く平らに伸ばして冷凍庫へ入れましょう。糖度の高いジャムは、家庭の冷凍庫(-18℃前後)ではカチカチに凍りません。シャーベット状のような固さになるため、使いたい時に必要な分だけパキッと折ったり、スプーンですくったりして取り出せるので非常に便利です。
冷凍保存なら、柚子のフレッシュな香りが飛びにくく、翌年の春頃まで美味しい状態を楽しめます。「瓶詰めはハードルが高い」という初心者の方には、この冷凍保存を強くおすすめします。
栗原はるみ流柚子ジャムの作り方のまとめ
栗原はるみさんの柚子ジャムの作り方は、一見すると「3回のゆでこぼし」や「種のお茶パック詰め」、「砂糖の分割投入」など、工程が多く感じられるかもしれません。しかし、これらは決して無駄な手間ではなく、私たちが家庭料理で陥りやすい失敗を回避し、素材のポテンシャルを最大限に引き出すための「必然の工程」なのです。
- 3回のゆでこぼし:雑味のない透明感と、とろけるような皮の柔らかさを実現する。
- 種の活用:ペクチンを無駄なく抽出し、理想的なとろみを生む。
- リンゴジュース:プロ級の味の奥行きと風味のレイヤーを加える。
- 砂糖の分割:浸透圧をコントロールし、ふっくらとした食感を守る。
これらのポイント一つ一つを大切にしながら作った柚子ジャムは、もはや単なる保存食を超えて、冬の食卓を豊かに彩る「宝物」のような存在になるはずです。トーストに塗って、お湯で割って柚子茶にして、あるいは料理の隠し味として。ぜひ、この冬は栗原流の丁寧な手仕事で、家中に広がる柚子の香りと幸せな時間を楽しんでみてください。
